和洋会で『演劇出版社30年』を入手する。


 ほとんど時間がないというのに、むりやり和洋会開催中の東京古書会館へ出かけることにして、イソイソと外出。開場とほぼ同時に会場に入り、注文していた『演劇出版社30年』を引き取り、『演芸画報』や『新演芸』が200円か300円で積んであるのを見つけて、数冊みつくろって、大急ぎで会場を出る。


 『演劇出版社30年』(昭和54年10月25日発行、非売品)。「演劇界」復刊30年にあたっての記念冊子の豆本。数年前に演博の図書室で初めて見て以来の念願だったけれども、このところは探していたことすら忘れていた。目録でひょいと見かけてこのたび無事に入手できた(他に注文した人がいなかった)。嬉しい。

 北條秀司、吉川義雄、土方正巳、戸板康二、郡司正勝、中村歌右衛門による文章を見開き1ページずつ収録したあとで、利倉幸一による「演劇出版社30年物語」、そのあとで、第二次「演劇界」に直接関わった人たち、すなわち、播本脩三、梅村豊、今村富士子、有吉佐和子、野口達二、大笹吉雄、藤田洋による見開き1ページの文章を収めるという構成。部屋の書棚の、ここに収録の「演劇出版社30年物語」が収められている、利倉幸一著『残滴集』(演劇出版社、昭和57年11月14日発行)の隣りに並べたいなと思う。