2011-07-01から1ヶ月間の記事一覧

震災前の月刊グラフ誌『劇』と『光村利藻伝』。光村印刷と明治製菓宣伝部員・戸板康二。

演博で開催中の《初代中村吉右衛門展》で展示されているのを見て気になった、大正11年12月に創刊された東京俳優組合事務所発行の『月刊 劇』が1冊数百円で売っていたので、図録の刊行がなさそうだし、このたびの吉右衛門展のよき記念になるかもしれぬと、軽…

『新派名優 喜多村緑郎日記』全3巻(八木書店刊)を読んで、老優中村雅楽をおもう。

昭和5年から昭和12年にかけての全日記を収録している『新派名優 喜多村緑郎日記』全3巻が、去年から今年にかけて八木書店より刊行された。これはなにがなんでも書架に収めねばならぬとすぐさま思ったものの、高価な定価ゆえ買うタイミングを逸してしまって…

早稲田大学演劇博物館で《初代中村吉右衛門展》を見る。

開催を知ったときから待ち遠しくてたまらなかった演博の初代吉右衛門展は、今月7月2日を初日に、現在絶賛開催中(会期は来月8月7日まで)。ソワソワと毎週見物に出かけて、この三連休で三回目の見物をしたところ。その素晴らしさは十分予想していたはず…

戸板康二と三島由紀夫:昭和45年の「ゴーゴー」と昭和22年7月東京劇場の梅玉の玉手御前

昭和40年4月から昭和46年12月にかけて全350話放送されていた TBS の『ザ・ガードマン』というテレビドラマがあんまりバカバカしく、ここまでバカバカしいとかえって感動的ですらあると、ついたまに CS の放送を録画して見てしまい、そのたびに脱力すること…

小林正樹『燃える秋』を見て、三越の岡田茂と戸板康二の三田時代をおもう。

先月、銀座シネパトスの小林正樹特集で『燃える秋』(昭和53年12月封切)を見た。二本立て上映で、翫右衛門主演の『いのち・ぼうにふろう』(昭和46年9月封切)の方が目当てだったのだけど、なんの予備知識もなく見ることになった『燃える秋』は戸板康二を…