昭和15年の『春泥』第4号、小村雪岱号を入手する。

夕刻、神保町へ。とある古書肆におもむいて、古雑誌を購う。入手する日が来るなんて夢にも思っていなかった。肩から羽が生えて、地上30センチをバタバタと飛んでいるような心境になって、ふたたび靖国通りに出て、そのまま直進。九段坂上の喫茶店にたどりつ…

岩波文庫の『ハムレット』に耽溺して、昭和8年の「築地のハムレット」をおもう。

月曜日の昼休みにふと思い立って、岩波文庫の『ハムレット』(野島秀勝訳)を買って、スターバックスのソファでさっそく読み始めたら、さっそく夢中。翌日から朝と昼、コーヒー片手にじっくりと噛みしめるように読みすすめる。こうして突如シェイクスピアに…

文藝春秋社『手帖』の三宅周太郎。

週末の古書展で入手した本や雑誌をゴソゴソと整理する日曜日の夜。なぜか急に《ドン・ジョヴァンニ》が聴きたくなり、ワルターのメトロポリタン歌劇場のライヴ録音(1942年)を何年ぶりかで再生してみたら急にハマってしまったので、iPod に入れて明日からし…

「阪神間の戸板康二」資料としての宇野浩二『大阪人間』。大阪歌舞伎座の戸板康二。

ブログ「日用帳」に年末の関西遊覧日記の第1日目、阪神間遊覧日記を書きました。 foujita.hatenablog.jp 昭和7年から12年までの父の転勤により実家が阪神間の住吉に仮住まいをすることになって、三田在学時の戸板康二がこの5年間、年に三度「帰省」するこ…

浅草歌舞伎で『御浜御殿』。『歌舞伎ちょっといい話』を繰って、菊五郎、猿翁、左團次をおもう。

ガバッと起きて弁当をこしらえてイソイソと外出。今日は NHKラジオ「音楽の泉」が始まる前に外出。銀座線に乗り換えて田原町で下車、地上へ向かう階段の途中、さすがに朝は焼きそばの匂いはただよってこない。ドトールでコーヒーを飲んで、ほっと一息ついた…

今年の洗亭忌は、宝塚見物。

2006年3月、東京宝塚劇場で見た星組公演『ベルサイユのばら フェルゼンとマリー・アントワネット編』が人生初の宝塚観劇だった。戸板さん考案の「ステファン人形」が登場しているのを目の当たりにして、戸板さんが終世親しんでいた宝塚歌劇と出会えた幸福に…

浅田飴を買って、『演芸画報』と『ヨシモト』の広告をおもう。堀内敬三の『ヂンタ以来』が届いていた。

朝起きると、ノドの奥がそこはかとなく風邪っぽい。なんということだ、なんということだ、大いに養生しなければならぬと、季節はずれの生あたたかい空気のなか、早朝の台所でメラメラと養生への決意に燃える。昼休み、イソイソと薬局へゆく。浅田飴(ニッキ…

『演劇五十年』の合間に、宇野浩二の『恋愛合戦』を読んでいる。

先週、久保栄の『小山内薫』をノートブック片手にランランと読みふけり、大正4年の三田における「古劇研究会」のところでひとまず中断、ふたたび戸板康二の『演劇五十年』に戻って、文藝協会と坪内逍遥の章から再開とあいなった。あらためて辿ってみると、…

久保栄の『小山内薫』に魅せられる。

一転、今日はよいお天気。イソイソと外出、今日も朝はランランとノートを取りながら、本を読む。戸板康二の『演劇五十年』は自由劇場でいったんお休みすることにして、昨日の夜、書棚から発掘しておいた、久保栄著『小山内薫』を今日は読むことにする。こち…

戸板康二の『演劇五十年』における森鴎外。

天気予報は一日雨降りだけれども、外に出るとまだ雨は降っていない。気が向いて、テクテクと歩いて出かけることにする。三宅坂をトコトコとくだりながら、どんよりとした曇り空の下で、iPod でポリーニのシューマンの幻想曲にひたって、陶然。11月末に3年ぶ…

神奈川近代文学館で長谷川時雨展を見物する。大阪ブラジレイロの『前線』をおもう。

日曜日のあとにもう一日休日が続くのが嬉しいなアと、しごく素朴な歓びにひたりながら、イソイソと身支度してソソクサと外出。秋葉原で京浜東北線に乗り換えて横浜方面へと向かう。この電車ではいつも車窓の京浜工業地帯(らしきもの)を眺めるのがそこはか…

戸板康二の『演劇五十年』を読みなおして、三木竹二をおもう。

秋に演博の新派展を見て演劇史をおさらいしたくなり、何年ぶりかで三宅周太郎の『演劇五十年史』を読み返してみたら、前回以上に耽溺してしまい、おなじく「演劇五十年」ということで、戸板康二の『演劇五十年』を読み返そうと思いつつも、そのまま日々が過…

『銀座解剖図』を繰って、波多海蔵と池田金太郎に思いを馳せる。

今年の冬休みは一週間にも満たないとは殺生な……と先月ブツクサ言っていたものの、いざ明けてみると、いつもの日常生活がはじまるのが嬉しい、というわけで、機嫌よくイソイソと外出。いつもの喫茶店に早々にたどりついてみると、いつもよりもだいぶ閑散とし…

初芝居は歌舞伎座夜の部。『車引』に大興奮する。

正午前、外出。近所のお寺で手抜きの初詣、例年どおりに家内安全無病息災商売繁盛を祈願したあと、銀座線に乗り換えて田原町で下車。階段途中の焼きそばの匂いはお正月も健在だ。ドトールで昼食後、人混みを避けて裏道を歩いて、花川戸の松屋に向かう。本日…

資生堂の雪岱展の図録はあっと驚く美しさだった。

埼玉県立近代美術館の雪岱展においては、購買意欲がわかず図録は買い控えてしまった。その代わり、掛川の資生堂アートハウスにおける展覧会の図録を通信販売にて入手(2000円)。雪岱に似つかわしい、つつましいながらもあっと驚く美しい図録で手にとったと…

昼下がり、埼玉県立近代美術館の小村雪岱展へゆく。

午後1時、もう十分買い物をしたというのに、後ろ髪を引かれる思いで古書展会場を出て、休日の午後の青い空の下、いい気分でちょいと散歩をする。小川町から淡路町に向って歩いて左折、万世橋付近で遅い昼食のあと、秋葉原から京浜東北線で北浦和へ。買った…

正午、古書展で『テアトル・コメディ』を買う。長岡輝子を読んで「1930年代東京」と龍岡晋をおもう。

2年前から毎年12月23日は「正午 古書会館」、というわけで、今年で三回目の開催となる古書展に馳せ参じるべく、正午神保町。このところ人生何度目かの三宅周太郎ブームの渦中にいるので、無理やり三宅関連文献ということで、未所持の中戸川吉二の本が売って…

国立劇場で『頼朝の死』、『一休禅師』、『修禅寺物語』を見て、新井旅館のお菓子を買う。

目が覚めると、昨日の夕刻から夜中までザアザア降っていた雨がすっかりあがっていて、一面の青い青い空。機嫌よく、弁当をこしらえてから、毎週日曜日の朝のおたのしみ、NHK ラジオ「音楽の泉」を流しながら、朝食。本日はモーツァルトのヴァイオリン協奏曲…

和洋会で買った『演芸画報』で明治製菓資料を発見する。『新演芸』のレート化粧品。

六本木で鏑木清方展を見て、あちらこちらを歩いて、夕方から雨が本降りになって、イソイソと帰宅。夕食の支度の合間に、本日の古書展で買ったばかりの演劇雑誌を繰って、ホクホク。そして、さっそく昭和12年3月の『演芸画報』を眺めて、ワオ! と狂喜する。…

鏑木清方展を見て、戦前の戸板康二と三木竹二の『歌舞伎』をおもう。

古書展での重たい荷物とともに六本木へ。母と待ち合わせて、サントリー美術館で鏑木清方の展覧会を見物。いつもよりだいぶ人が少なくてゆったりと見物できた上に、清方の絵をひさびさにじっくりと見られて、じっくりと見られるというだけでたいへん満喫。こ…

和洋会で『演劇出版社30年』を入手する。

ほとんど時間がないというのに、むりやり和洋会開催中の東京古書会館へ出かけることにして、イソイソと外出。開場とほぼ同時に会場に入り、注文していた『演劇出版社30年』を引き取り、『演芸画報』や『新演芸』が200円か300円で積んであるのを見つけて、数…

歌舞伎座初日、忠臣蔵を通し見物して、1日が終わる。

日曜日の朝のおたのしみ、本日の「音楽の泉」は、シューベルトの《さすらい人幻想曲》なり(ブレンデル独奏)。「音楽の泉」を聴きながら観劇弁当をこしらえるのはひさしぶりだなアと、朝っぱらからハイになって作業。とにかくも、忠臣蔵を通しで見物できる…

歌舞伎座の幕間に『芸道礼讃』を買いにゆく。

昼の休憩時間の合間に、喜多村緑郎の『藝道礼讃』が今すぐに欲しい! の一念で、木挽堂書店へ。無事に入手できて、歓喜にむせぶ。 ついでに、買った絵葉書、《歌舞伎座》。『主婦之友』昭和7年9月号附録。東京劇場の屋上から見た歌舞伎座。 同じく、『主婦…

戸板康二の仕事・著書リスト

戸板康二の仕事・著書リスト(http://www.ne.jp/asahi/toita/yasuji/list/a/01/index.html)」に『中村雅楽探偵全集付録』と『名優のごちそう』を追加。 創元推理文庫の『中村雅楽探偵全集』全5巻の帯に「全巻ご購入の方にプレゼント実施」とある応募券を計…